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宰相の条件―今、日本に必要な品格と見識 (祥伝社黄金文庫)

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2007.10.28 Sun
官僚の責任は不問? 桝添大臣よしっかりしろ!
 これだけの不祥事を起こしながら、収賄や公務員倫理規定に触れない限り、官僚の責任は不問だ。
 そもそも役人は2〜3年で人事異動を繰り返し、自分がやった仕事の結果を見ることもなく、別の部署へ異動するのが普通だ。仕事では、明確な法令違反をしない限り、責任を問われることもない、まったく不思議な職業だ。
 以前、福田大臣の政治スタンスを次のように書いた。
 考えを見せない。
 流れに任せる。
 第三者的なポジションをとる。
 勝てるときまでは戦わない。
 
 官僚の仕事スタンスはまさに福田首相のスタンスと同じではないだろうか。
 考えを巧妙に心の中に忍ばせ、状況が変化していくのをじっくりと見ながら、責任をとらなくて済むようになるまでひらすら待つか、先送りにする。主張しなくてはならなくなると、第三者的な発言で、自分が追求されないように巧妙に逃げる。
 こんな官僚たちが様々な事件をやらかしている。
 特に深刻なのは今、問題になっている薬害肝炎の問題だ。感染者の中には既に肝硬変に移行したり、酷い場合は肝ガンで亡くなっている場合もあるだろう。C型肝炎は感染して何十年か後に肝ガンに移行する可能性が高い恐ろし病気だ。ある日、調子が悪いので病院で診察を受けてみると、ウィルス性の肝炎でかなり進行していると診断される。自分が薬害肝炎になっていたとは夢にも思わなかった。こんな人も多いに違いない。
 もしも厚生省が徹底的に調査し、フィブリノゲン使用者に早めに知らせていれば、インターフェロンでウィルスの増殖を抑え、肝炎の進行を止められたのかもしれない。しかし、厚生官僚はそれを行わなかった。桝添大臣は原因を究明するといっているが、結局は藪の中になる可能性が高い。仮に分かったとしても、担当者がうっかり忘れていたとして、軽い処分を受けるくらいの話だ。本当に国民を馬鹿にした話だ。
 社会保険庁問題も、キャリア官僚が手を汚さずに美味しい仕事だけを独占するために、キャリアとノンキャリアのもたれ合いの関係ができあがっていたためだ。お互いにずぶずぶで責任を問わない関係ができあがっている。そのような組織は結果的にたるみきった内向きの組織になり、にっちもさっちも行かなくなるまで放置される。
 仕事をとことん突き詰めず、部下を責めず、上司に取り入る人間が出世するのが役人の世界だ。身分を保障され、潰れない組織だからそれが成り立つのが分かっての確信犯だ。このような環境で育った官僚が、特殊法人に天下れば、今までの我慢をの時代を取り戻せと、後は野となれ山となれで組織から甘い蜜を吸いつくすのがパターンだ。
 官僚的な組織とは、一般的に縦割りの硬直的な組織のことを言うが、それよりももっと恐ろしいのが、誰も責任をとらない相互甘やかしの組織だ。上は下を甘やかし、下から突き上げられないようにする。下は黙って付いて行けば、それなりに美味しい果実をいただける。みんあがシロアリのように組織を食い荒らし、気がついたときには、組織が瓦解する寸前になっている。これが本当に恐ろしい官僚的組織だ。
 これでよいはずがない。早く国家公務員の責任を問う法律を作らなければならない。重大なミスで国民に損害を与えた場合は、退職金を没収するなど、ペナルティを規則で定めなければならない。
 年金問題では、不正を行った者を過去に遡って「牢屋に入れる」と自治体の反対まで押し切って刑事告発した桝添大臣が、本当に牢屋に入れなければならないのは、自分の足下の官僚たちなのだ。
 だが、桝添大臣は官僚に無視されると仕事ができないので、見かけだけ官僚を攻めてお茶を濁してしまう。いつもの政治家対官僚の疑似戦争が繰り返されている。

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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済
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