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宰相の条件―今、日本に必要な品格と見識 (祥伝社黄金文庫)

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2007.10.27 Sat
福田首相の守屋氏批判は本気か?
 衆院テロ防止特別委員会で福田首相が防衛省の守屋元次官について「インド洋で活動している自衛隊員に申し訳ないという気持ちだ。現場で一生懸命努力している方々の期待を裏切る行為で、許し難い」と批判した。
 しかし、本音はそうなのだろうか?
 官僚の特権意識、エリート意識を断たない限り、この国に未来はない。国会で、一官僚を批判したから何になるのだろうか? 今までの官僚不祥事に対する政府与党の発言を聞いていると、すべてが自分には関係のないこととでも言いたげだ。いったい誰が官僚をつけあがらせてきたのかと問うてみたい。
 守屋元次官のごっつあん体質は、古き良き官僚世界(もちろん当人たちにとっての)では当たり前だった。
「業者にご馳走にはいくらなっていもよいが、金だけは絶対に受け取るな」が先輩官僚から後輩官僚へ受け継がれた指導だったのだから驚くほかない。高級料亭でご馳走になり、銀座か赤坂のグラブで高級ブランデーで一杯。当然、業者は見返りなしでこのような接待をするはずがない。
 もちろん今は、公務員倫理規定によって自粛しているだろうが、守屋氏のように古い体質の人間は昔ながらの旨味が忘れられないのだろう。
 山田洋行の元専務で現日本ミライズ社長には、久間元防衛大臣も大臣就任祝いでご馳走になっていたというのだから重ねて驚きだ。おそらく守屋氏がセットしたのだろうが、長崎原爆投下発言と同様に元大臣のセンスの無さには閉口する限りだ。どうせ次の選挙は厳しいのだから早く政界を引退してもらった方が良さそうだ。
 福田首相が国会で守屋氏を批判するのは勝手だが、もっとその先の大きな闇に手をつけなければ何の意味もないことは当の本人が一番知っているはずだ。守屋氏批判はノックアウトされて、もう退場が決まった相手に後ろから罵声を浴びせているに等しい。改革の本丸は、キャリア制度であり、無駄遣いの温床である天下り慣行の完全撤廃だ。
 それで気になるのは、あの油ギッシュなガマガエル渡辺行革相が目立たなくなったことだ。民主党から天下り斡旋組織として批判されていた官民人材交流センターの話もほとんど聞かなくなった。また渡辺行革相が力を入れている特殊法人の統廃合も各省からはゼロ回答で、安倍首相という後ろ盾を失い官僚からもなめられている状態だ。
 前には巨大な伏魔殿である官僚組織が立ちふさがり、後ろからは官僚寄りの福田首相がにらみをきかせせている。まるで前門の虎後門の狼の状態に置かれている。気の毒としか言いようがない。
 営々と築いてきた官僚機構を破壊するとなると並大抵のことではないのは確かだ。外務省などはプライドの塊で、外交官ともなると、完全に抄紙機感覚が麻痺している。一本、何万円もするワインを公費で飲み、高価な芸術品を購入し、こそっと持ち去る。そんあことが現実に行われていると、まことしやかに語られる体質だ。本当にどうしようもない。
 福田氏に官僚天国をぶっ壊す強い意志がないことだけは確かなようだ。

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テーマ:これでいいのか日本 - ジャンル:政治・経済
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