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虚像に囚われた政治家 小沢一郎の真実

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2007.10.11 Thu
ISAFの問題
小沢代表がじっとこらえ続けてきた過激な本性をかいまみせた。
「マグナカルタ(政権政策の基本方針)で決まっているし、(七月の参院選で掲げた)マニフェストにも書いている。党の基本的な考え方として国民に約束した」
「党の方針に従って行動しなければ党人ではない。嫌なら離党すればいい。政治家として当たり前のことだ」
 上記は、昨日(10日)の記者会見での発言だ。
 小沢代表は壊し屋として、新進党、新生党、自由党をぶっ壊してきた。原則論を貫き通し、妥協しないがために最後には誰もついて行けなくなるという状況を繰り返してきた。ふぬけが多い政界の中では、政治家としてみれば、珍しい存在ではあるが、その分、人を容赦なく切り捨てるため、豪腕として恐れられてきた。
 民主党に参加してからは、マイナスイメージを払拭するためか個性を抑えてきたが、民主党の代表となり、この夏の参議院選に大勝し、政権奪取が目前になるといつもの癖が出始めた。
 上記発言の後の部分「嫌なら離党すればいい」は、トップが絶対に言ってはならない発言だ。この発言で、党内の反対意見を封じ込めようとしているのだろうが、それでは、昔ながらの壊し屋小沢のイメージが復活してしまう。その短気さこそが、自らが乗る神輿の担ぎ手を逃がし続けてきた小沢一郎の欠点だ。
 さて、アフガンのテロ対策問題でも小沢一郎は、得意の原理原則を重視する姿勢にこだわるのだろうか?
 小沢の主張を要約すると、
 国連の安保理が決定した活動であれば、警察と同様の活動であり、武力の行使にあたらず、憲法に抵触しない。従って国際貢献のためにISAF(国際治安支援部隊)に参加すべきだ。
 一方、福田首相率いる自民党は、
 いくら国連決議による活動であっても武力による紛争解決は憲法違反となる。ただし、国連が認める活動の後方支援(給油・給水等)であれば、武力行使にあたらず問題ない。だからこのままインド洋での給油活動を続けるべきだ。

 ついでに憲法9条を掲載すると、
第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 小沢氏の主張の問題は、国連決議による紛争介入が憲法9条で禁止している武力による紛争解決に本当にならないのかということである。憲法を素直に読めば、国際紛争解決に際してあらゆる武力行使は禁止されているとしか読めない。なぜ国連決議がある軍事活動は、武力の行使にあたらないのか、まったく説明になっていない。
 また自民党が指摘しているように、国連はそもそも第二次大戦の戦勝国である「連合国」=United Nationsそのものである。各国が平等に扱われる世界政権ではなく、先諸国が特権を持った利害調整組織であることを前提に考えるべきだ。小沢代表のような国連至上主義は現実の国際社会の常識と乖離し、違和感を覚える。
 そうかといって自民党の主張も筋が通っているとは言い難い。アフガン戦争というアメリカの報復戦争、すなわち個別自衛権の行使に、例え後方支援だとはいえ、軍事行動に参加しているのは集団的自衛権は認められないという従来からの憲法解釈からすると矛盾している。そのために級友活動は武力行使にはあたらないとの苦しい言い訳を使わざるを得なくなっている。
 結局、どちらの主張も苦しいことには変わりがない。
 戦後、憲法9条を改正せずに、れっきとした軍隊である自衛隊を憲法で言うところの「陸海空の戦力」ではないではないとの詭弁を使ってきた結果、矛盾を抱えた非生産的な議論をせざるを得なくなっている。
 それでは、テロ関係法案の行方はどうなるのだろうか?
 直接的な軍事行動であるISAFに参加することが、現実的な選択でないことは明らかだ。小沢代表はISAFは軍事活動ばかりではなく、医療などの民生的な支援もあると言っているが、アフガニスタンに直接、軍隊を投入することには変わりがない。当然、ゲリラやタリバンによって自衛隊員が殺害されることを覚悟の上、派遣しなければならない。
 福田自民党はISAF参加の危険性を責めてくるだろうが、今までのアメリカ軍への給油がイラク戦に転用された疑いがあるなど、こちらもを弱みを抱えている。
 結局、どちらも世論頼みというところだが、給油支援はアメリカが求めているだけに世論が現状肯定へと傾く可能性はかなり高い。
 民主党は、対案を出さなければならない焦りから、自民党よりも、もっと先に進んだ取り組みであるISAF参加を提案してしまった。しかし、自衛隊の海外派遣に慎重である民主党支持者、野党支持者を説得しきれないのが最大の弱みだ。
 小沢党首の焦りが今後どのような政局をもたらすのか、目の離せない政治ショーが当分続くだろう。

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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済
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