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宰相の条件―今、日本に必要な品格と見識 (祥伝社黄金文庫)

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2007.10.07 Sun
民主党の「子ども手当案」はバラマキだ
 参議院の公約でも掲げていた子ども手当の至急に向けて民主党が中身を検討し始めた。もしも、このままこの法案が参議院に提出されるとしたら、すでに農業補助金公約でバラマキと批判されている民主党の政権担当能力が問われる事態になりかねない。
 民主党案では、農家の所得保障で約2兆円、この子ども手当で約5.8兆円の財源が必要となる。民主党はいったいどこから、その莫大なお金を調達するつもりなのだろうか?
 農家の所得保障には、大義名分とある程度財源確保の見込みはある。それは食料自給率の向上、地域社会の維持、国土の保全という大義名分であり、財源は農業土木予算の見直しと特殊法人の廃止によって捻出できる可能性が高い。
 しかし、子ども手当の支給によって、さらに約5兆8千億円必要となれば、消費税の増税しか方法がないが、民主党は同時に消費税は上げないと主張している。
 少子化対策、すなわち出生率を上げるには、”その気にさせる”インパクトのある支援策が必要だ。中途半端な支援策であれば、出生率が上昇せず、支出予算だけ増えるという最悪のパターンになりかねない。そう言う意味で思い切った子ども手当の支給に反対ではないが、対象者に所得制限を設けるなど、もう少し現実的な政策を立案しなければ、財政が破綻し、絵に描いた餅になってしまう。
 現行の児童手当では、第2子までが児童1人あたり月額5千円、第3子からは月額1万円支給で、満12歳まで支給される。所得制限もあり(控除額によって違うが)概ね年収が900万円を超えるような人には支給されない。
 民主党の子ども手当案は、(現在分かっている範囲では)月額2万6千円で中学3年生まで支給、所得制限なしだ。ヨーロッパの少子化対策先進国を真似た内容で、それなりに理解はできるのだが、財政難のに日本にとって容易に実施できるような金額ではない。
 現実的には所得制限を設け、所得が増えるに従って段階的に減額し、年収が多い家庭には手当を支給するべきではない。
 例えば、支給額が少ないとインパクトがなく少子化対策にならないので、第1子1.5万円、第2子2万円、第3子2.5万円くらいにする。そして親2人、子ども2人というモデル世帯の所得を設定し、モデル世帯以下は満額とし、それ以上の所得がある世帯には、減額率を段階的に上げ、給与収入が1千万円程度の高収入世帯には、まったく支給しないというのはどうだろうか。
 これであれば(もちろんモデル世帯の所得によるが)民主党案の2分の1程度の予算で、ある程度の効果を生むのではないだろうか。
 もちろん少子化対策は、これだけで済むわけではなく、高校生、大学生にかかる教育費の問題を解決しなければならない。もし低所得者世帯の子弟が大学へ進学できないようであれば、格差が固定してしまう。低所得者世帯への奨学金を充実させることも、子ども手当の拡充と共に重要な政策だ。
 民主党が本気で政権を取る気ならば、バラマキと言われないよう現実的な政策案を考えるべきだ。そうでなければ、選挙目当ての人気とりで、政権担当能力なしの評価を受けることは間違いない。

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テーマ:これでいいのか日本 - ジャンル:政治・経済
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